テスターちゃん番外編『ヤツが来る!!』の巻&メイキングオブジョジョ風の絵
JaSST'20 Kyushu
元ネタは以下です!
さて。
JaSST'20 Kyushu(ソフトウェアテストシンポジウム九州)が2020年11月20日に開催されます。
チームの成長に着目しておりまして、チームにスピード感や一体感をもたらし、チームのポテンシャルを引き出せたら、といった講演となっております。
申し込みは11/17(火)までです!
基調講演はt_wadaさんの「質とスピード」です。
t_wadaさんはTDD(テスト駆動開発)の第一人者であり、ユニットテスト界隈でとても有名な方です。
ご興味がある方は是非TDDのライブコーディングを見てみてください!
また翻訳本でとても有名なのが「テスト駆動開発」です。こちらもオススメです!
招待講演はロッシェル・カップさんの「サーバントリーダーシップを身につけましょう!」です。
ロッシェルカップさんも非常に有名な方で、数多くの書籍を書いていらっしゃいます。
エンジニア界隈で知られているのはちょまどさんとの共著である「マンガでわかる外国人との働き方」でしょうか
また様々なニュースサイトなどで時事的な記事を書いていらっしゃいます。
例えばHUFFPOSTなどでしょう。(他にもたくさんあります)
https://www.huffingtonpost.jp/author/rochelle-kopp/
今回はサーバントリーダーシップについてのご講演をお願いしております。
前に発表を聞いた方の記事は以下です。
メイキング・オブ・ジョジョ風の絵
ここからはマンガのお話です。
作者はちょこちょこジョジョ風のマンガを描くのですが、今回は最初から完成までの流れを書いてみたいと思います。
1. お風呂でネタを練る
ジョジョ絵に関わらず、作者は大体お風呂に入っているときにネタが浮かんだり、ネタを揉んだりしています。
特にメモなどはなし。
頭の中でアレコレしています。
まず考えるのは「描きたいコマ」とか「描きたいオチ」でしょうか。
「これが描きたい!」ということを浮かべそこにどうつなげるか考えています。
普段は4コマなので、何か目を引かなきゃなぁ…と毎度考えていたので、この流れになった気がします。
今回でしたらt_wadaさんのスタンドといったらこのセリフ
『テスト書いてないとかお前それ@t_wadaの前でも同じこと言えんの?』
ですね。
そこから「こんなセリフ入れたいなぁ」とか妄想を進めます。
そして何となくキャラの掛け合いや動きといったマンガの流れをイメージします。
2. お風呂から上がったら考えたことを書き出す。
字が汚いですが(笑)
これくらいのざっくりした流れをまずは描きます。
あと描きたいセリフなんかも書き出します。
3. メモ帳などでセリフと流れを固めていく
作者はEvernote上で書いています。
これは出勤時なども電車の中で考えられるので使っていました。
近頃は在宅なのでなんでもいいのですが、今までの流れでEvernoteを使っています。
ここでシーンをイメージしながらセリフを深めていきます。
4. 頭に浮かんでいるイメージをメモに落とす
頭の中で考えていたイメージをメモ帳に書き出します。
PCじゃないの?と聞かれることも多いですが、その時々です。
サクッとイメージを書き出したい場合は紙と鉛筆が一番アクセスが早いです。
Clip studioとかだと「レイヤー追加して…」とかちょっとした準備があります。
5. スタンドを考える前に、スタンドを検索しまくって特徴をつかむ
「~~~風」みたいな絵を描くときは、まずはどんな特徴があるのかを把握します。
調べていくと何となく…
- スタイリッシュなロボみたいな感じ
- 目がなんかウルトラマンっぽい
- 基本、鼻がない
- 胸板や筋肉が鎧というかプレートっぽい
6. キャラクターデザイン
そんな特徴を把握しつつ元ネタをみます。
まぁ、ライオンなのでリアルのライオンも調べます。
目の上に模様があるのかーといった新発見などがあります。
で、調べたものをマージします。
描きながら
「鼻がないとライオンっぽくなくなるやん」
「模様は空洞みたいな仕組みにするかー」
とか考えて色々加筆して、アイディアを描きこみまくります。
で。寝ます!
キャラデザは時間を空けてから確認した方がいいです。
その時いいと思っても、だいたいどこかしら気に入らなくなります。
そんなこともあり、一回でよし、となることはほぼありません。
2回目。
リアルライオンにイメージを引かれすぎたので、もうちょっと人に寄せます。
なんとなく頭の中にはタイガーマスクか女神転生のオセが浮かんでいました。
また1から描いています。
特徴をはっきりさせながらです。
やっぱりt_wadaさんの特徴と言ったらTDDなので模様として入れます。
7. ジョジョのマンガを読んだり検索をかけまくって絵の特徴を把握する
手元でよく見るのが「岸部露伴は動かない」です。
色んなキャラが出てくるので参考になります。
ただそれだと資料不足なのでネットで「そういえばDIOがそれっぽい顔してたよなぁ」とか思い出しながら検索かけて調べていきます。
で、特徴を把握していきます。
- 鼻が特徴的(5部あたりから?)
- 目からほっぺの線大事
- 筋肉の境界線に太っぽい線をテンテンテンと入れてる
- 目じりのところに斜線がよくはいる
- 耳が厚くてデカイ
- 影は斜線で表している
- 線の強弱はずばっと引いてるよりゆっくり引いてそう
- 指は四角っぽくなるように線をテンテンテンと入れてる(3部?)
こんな感じで見ていました。
あとサブキャラも悩めるところ。
特にこれといってこだわりがないので先輩と後輩っぽかったらいいか、くらいに考えていました。
そんなことを考えながら「懺悔室」のキャラと「六壁坂」のキャラを参考にしています。
8. Clip studioでネーム
大体メモに書いた構図になります。
作者はこの段階でセリフはあんまり入れません。
けど大体の位置は想定しておきます。
9.下絵
ネームの透過率をあげて薄くして、オレンジ色で下絵を描いていきます。
オレンジ色の意味は特になし。
その昔からこれでやってるので、くらいなノリです。
10. セリフを入れる
下絵の後に作者はセリフを入れます。
セリフを入れながら、下絵の位置をずらしたり、拡大縮小をします。
あとセリフと絵を見て、流れが悪かったりするとセリフ内容を変更したりします。
言うなればここで全体のバランスを見ています。
11. ペン入れ
まずは外側の線を引きます。
ジョジョ絵の場合は太めのペン先にして力みながら線を入れていきます。
この段階で指が痛くなります(笑)
外側の線だけだとこざっぱりしていますね。
12. 影を入れる
ジョジョ風の絵を描くときはこの作業が最も重要です。
ここでジョジョっぽさが出るか出ないか決まります。
前掴んだ特徴を書き表していきます。
あと描いていると影をつけすぎたりするので、時たま休憩して離れてみて、影の量を減らしたりします。
例えば1コマ目の男性のおでこの影は最初深入れた(中央と同じ感じ)のですがそこまで強調したいコマでもないので減らしました。
逆に真ん中のコマは迫力を出したいので影を増やしています。
また、汗の描き方も再度ジョジョのマンガを読みながらどんな感じに描き表してるか把握して書いていきます。
あと勢いあるコマについては線を太くしていったりします。
それと右下の彼をコピペです(笑)
もうこの辺はどこまでこだわれるかにかかってきてますので、とにかく肩こりが爆発するまでこだわります。
13. セリフの吹き出しを書く
普段はClip studioの機能で吹き出しを書くのでこの工程はないのですが、ジョジョ絵は吹き出しの形も手書き風が合うので手書きします。
clip studioの吹き出しの線を書く機能はなんか線の強弱がつけにくいので(設定?)
もう直接ペンツールで書きます。
14. 効果とトーンを入れる
ジョジョ風の絵だと普段より断然トーンが少ないです。
影の部分が普段はトーンですが、ジョジョ絵の場合はペンで直接影を描いています。
15.描き文字と位置調整
あとはジョジョの特徴と言ったら描き文字。
ドドドとかゴゴゴとかですね。
この辺もマンガを見ながら一文字ずつ描き方の特徴をつかんでおきます。
ただ、「ド」も「ゴ」(今回ないけど)もノリと勢いで描くとそれっぽくなります。
逆に似せようと丁寧に描くと「なんかちがう……」となります。
勢いで描く、が大事。
あと気にするのが描き文字の「流れ」
今回は下絵段階で書いておけばよかったと後悔したけど後の祭り。
ドドドが続く場合は、目線の流れに合わせると良さげだと思いました。
今回もだいぶ位置調整をしていました。
16. セリフの再チェック
ほぼ描き終わってから、セリフが本当にマッチしてるかもう一度よく考えます。
テスターちゃんの場合はこの段階でのセリフ修正がかなり多いです。
冗長なセリフを削ったり難しい言葉を調整したり。
わかりにくい表現を直したり、コマ間のつながりを気にしたり…。
今回も最初のEvernoteのセリフと見比べると分かりますが、かなり変更を入れています。
17.煽り文やタイトルを入れて完成!!
最後の仕上げです。
普段はタイトルと、柱の説明をここで加えます。
今回はジャンプっぽい雰囲気を追加しました。
***
これで一通りの流れです。
作者は練習がてら色んな先生方の絵でそれっぽく描いたりしていますが、途中途中で挟んでいる「特徴を把握する」の作業で「へぇ~こういう風に描くのか!」と知ることが多いです。
それらを自分の絵にも取り込みつつ、といった感じでやっています。