33. 探索的テスト その③
次回は探索的テストの3パターンの説明、セッションベースドでの探索的テスト実践ですー
テスト設計
簡単に言ってしまうと「どうやってテストするか組み立てる」こと。
どうやってプロダクトを攻略しようか…というテスト戦略や、様々なテスト観点を使って、どんなテストが必要か整理して組み立てていく。
この辺はテスターちゃんが成長した後に詳しくお話しするゾ。
テストケースだけでいい?探索的テストだけでいい?
探索的テストではどうしてもテストエンジニアの「技量の差」が出てしまう。
メンバーが最強に強まったテスト職人の集まりなら良いかもしれないが、そうでないのなら時間と相談してテストケースと併用することをオススメする。
テストケースで正常系を確認し、探索的テストでイレギュラー系をつぶす。
そういう戦略を作者はよくとっている。
ちなみにテストケースだけはオススメできない。
テストケースを設計した人がプロフェッショナルではない限り、気づいていない観点なんかもあったりするからだ。
逆もまたしかり。
スキルが甘いメンバーが集まって探索的テストを実施しても「烏合の衆」となってしまう恐れがあるからだ。
前に作者がやらかした失敗談。
探索的テストだけでテストを行ったのだが、仕様書の隅に小さく書かれていた機能を開発もQAも見逃していた。
この機能がなくてもプロダクトはスムーズに動いていたため、探索的テストでツアーをしていてもなんの違和感もなくスルーしていたのだ。(テストケースを書いていたとしてそれに気づけたかは疑問だが、気付く確率はあげられた気はする……たぶん!)
経験と知識
テストエンジニアは経験がものをいう職種である。
それは間違いない。
アルバイトを雇ってメンバー数を100人にしたからテストが1日で終わるか……。
そんなことは決してない。(人月の神話、1975年)
例えば。道を歩いている人を100人連れてきてテストをしてもらうことを想像すればいい。
そのプロダクトは良くならない。
マンガ注釈では「ワラの中の針を探す」話を書いたが、テストの経験や知識がない人は間違いなく闇雲に針を探そうとする。
計画性や効率といったものが考慮されていない探し方をするため、誰かさんが調べた同じところを何度も探したり、そもそも針を気付かずにスルーしたり。
テスト経験が長い人だと「バグの匂いがする」と言い出す人がいる。
(「アヤシイ」部分がピンと来る人たち)
そういう人たちは知識と経験で構成された「金属探知機」をもってワラの山を探すわけだ。
知識がない人はそれに太刀打ちできないのだ。